無計画旅行【全国焼き物ベストセレクション】平成国取隊
 
 
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■北海道・東北地方
平清水焼(青龍窯)〜山形県山形市
【千歳山の陶土には鉄分が多く、焼くと表面に黒点が浮かぶ特徴がある。
 器面が青みがかった梨肌の独特な風合いを持つ「梨青磁」を完成させ、
 昭和33年ブリュッセル万博でグランプリを受賞した。】
 
 
 
 
実行委員長になったので、近場で家人の実家もある宮城・山形編にした。野呂が欠席の4人旅。芭蕉にハマっていた時期だったので、湯殿山、山寺、奥松島など「おくのほそ道」見聞(山登り)紀行となった。山寺登山後、近くの「風雅の里」(山寺物産場)で購入。始めから「梨青磁」が目当てだったので、手に入って嬉しかった。2日目は宮城県女川町にある家人の実家へ宿泊し、お世話になった。
 
 
阿仁焼(源山窯)〜秋田県北秋田市
【秋田には楢岡焼を代表とする褐色の器胎に青色の海鼠釉を掛けた焼き物
 が多い。阿仁焼は江戸時代、鉱山指導に来た平賀源内が陶土を発見した。
 全体的に黒っぽく、白や青の釉薬の模様が入っているのが特徴。】
 
 
 
 
秋田編で購入。この秋田編は(あとから考えると)いろいろな意味で、旅行の節目となっている。この旅の前後数年間は5人旅ができなかったし、その後、無計画旅行では当たり前になる野営を取り入れたのも、この秋田編が最初であった。焼き物は秋田県物産館「アトリオン」で購入。行くところ行くところ楢岡焼の流れを組む青い陶器ばかりだったので、他と違った窯元の陶器にした。
 
 
会津本郷焼(流紋窯)〜福島県会津本郷町
【会津本郷焼は相馬焼と並んで福島県を代表する焼き物である。流紋窯は
 町内18ある窯元の一つ。流し釉に特徴があり、溶け流れた釉によって、
 様々な紋様を描き出している。】
 
 
 
 
福島編で購入。福島と言えば会津本郷焼で、これはもう鰊鉢の宗像窯に決まっているし、そのつもりで行ったのだが、珈琲カップが1万円。無理。そこで行く先々で土産物店を物色したところ、流紋窯のカップがお手頃だったので即決。窯元価格で購入できた。この時期はメンバーがなかなか揃わず、米谷、宮川を主にした3人旅が続いた。この福島編をもって我が平成国取隊は奥州制覇を成し遂げた。
 
 
板柳焼(ふるさとセンター陶芸工房)〜青森県板柳町
【板柳焼は江戸時代、弘前藩主・津軽信政がはじめた津軽焼をベースとし、
 津軽の北辺より採取した粘土をもとにした原料土と、釉薬としてリンゴの
 木の灰を用いているのが特徴。素朴で温かみのある色合い。】
 
 
 
 
青森編に掲載しているが、旅で焼き物は未購入。後日、引率した見学旅行の津軽伝承工芸館で購入した。県内では、弘前で江戸から大正時代に栄えた後、昭和初期に再興された津軽焼と、八戸の民窯で江戸末期に途絶えた後、戦後再興された八戸焼が代表的窯元。板柳焼は津軽焼の流れをくむ。旅自体は、大学4年生の時、太宰治を卒論テーマにしていた私が、金木町の斜陽館見たさにメンバーを誘った。
 
 
■関東地方
有田焼〜東京国立博物館
【朝鮮の陶工によってもたらされた日本の磁器の草分け。乳白色の器肌に
 赤や黄の花鳥紋を施した柿右衛門様式の磁器が人気。白い地肌と大胆な
 空間が特徴のこの様式は、ヨーロッパ貴族に高い人気だった。】
 
 
 
 
第1回連絡協議会を経て、仕切り直しとなった東京編。東京の有名な窯元は知らないし、現地に行ってもわからない。博物館や美術館巡りが主だったので、今さらどうしようと焦りまくった記憶がある。土産物店の江戸硝子で妥協しようとも考えたが、閉館時間迫る東京国立博物館のお土産コーナーで、有田焼の江戸装飾仕立ての一品を発見。即買いで大満足。
 
 
笠間焼(向山窯)〜茨城県笠間市
【江戸時代、藩主の保護があり一大産業となる。当時の日用品雑器作りが、
 生活用品から美術工芸品までの幅広い陶芸につながっている。鉄分が多い
 笠間粘土の持つ渋さと多数の作陶家のオリジナリティーが共存。】
 
 
 
 
宮川、米谷、パピによる3人旅の第2段茨城編で購入。フェリー&東北道南下&野営で福島編の続編的な流れになった。この旅、私は夏風邪で絶不調。声が出ないことと微熱とでかなりしんどかった。アラフォーは旅前の健康に気をつけねば。初日が水戸市内見学で、そこから筑波山麓の野営地へ向かった。途中、笠間市を通り、向山窯で購入。風邪の疲労がピークで偕楽園では倒れそうになった。
 
 
益子焼(作:越智隆行 )〜栃木県益子町
【農村の日用雑貨を作っていた民窯が、大正時代の民芸ブームで全国区に。
 現在でも民芸陶器として名高く、厚手でぼってりとした重量感がある。
 陶土の悪さが多彩な釉薬の技術向上を促し、工法も窯元様々。】
 
 
 
 
栃木県に掲載しているが、旅で焼き物は未購入。後日、亀田八幡宮大陶器市(GW恒例)で手に入れた。段ボールに原価の値札がついたまま入っているのを見つけ、店のおばちゃんに格安で売ってもらった(笑)。あとで調べると、著名な作家越智氏の「呉須釉」と判明。得した。旅のほうは就職して初めての全員集合(当時パピはまだメンバー入りしていない)。学生生活が終わり、ここから本格的な「無計画旅行」が始まった。通信「平成国取物語」も開始。
 
 
自性寺焼(里秋窯)〜群馬県安中市
【江戸中期より栄え、明治38年に途絶えた窯が、昭和54年に再興。
 下秋間産出の良質陶土による焼締無釉の作品が多い。人気のある
 「金花紋」は茶色地に金花模様が表れているオリジナル作品。】
 
 
 
 
群馬編で購入。忙しい40代後半。なかなかメンバーも揃わず、二人旅が続いた頃。米谷から旅の直前に実行委員長を任されたので、下調べ無しに能瀬との二人旅に突入。前橋市内に観光物産館等は見当たらず、勢い、能瀬車で窯元へ。作家青木昇氏の奥様のおもてなしに大感激。ネット品切続出の「金花紋」もゲットして大満足。能瀬の趣味で草津温泉の落語も堪能。私のマイブームだった「暗殺教室」の映画ロケ地にも訪れ、温泉と趣味の旅になりました(笑)。
 
 
■中部・近畿地方
九谷焼(吉田屋窯)〜石川県金沢市
【加賀藩の命により開窯。器物全面に華麗で、多彩な色絵を描く上絵付けに
 持ち味がある。吉田屋窯は青手古九谷の塗理手を踏襲しており、赤以外
 緑、黄、紫、紺の四彩で施される和絵具の重厚な輝きが特徴。】
 
 
 
 
富山・石川編で購入。黒部ダムにいくはずが雨天順延。急遽、石川県制覇を思い立った国取隊は金沢シティーと能登半島目指して出発。市内は兼六園が名所だということでそちらへ訪れた際、入り口付近の土産物屋で購入。この日の北陸は暑くて辛かった。まだ井上靖の青春小説(「しろばんば」「夏草冬濤」「北の海」)にハマる前だったので、あまり金沢を堪能できず残念。
 
 
小糸焼(小糸焼窯元)〜岐阜県高山市
【風雅な茶陶器作りが伝統の窯で、現在でも茶花器、割烹用品を多く作る。
 茶系のざらつきのある薄い器肌に麦蕎と呼ばれる縞模様描いた物で独特。
 渋く深みのある「青伊羅保」と呼ぶ釉薬が代表的である。】
 
 
 
 
山陰編から数年間は、子どもら二人が小さかったことと、職場の年数が長くなりいろいろな仕事をしょいこんだことで、参加できない旅もあった。岐阜編もその一つ。パピも諸事情で参加できず、この時期は野呂、米谷、能瀬の3人旅が続いた。飛騨高山がメインだったため、そこの三大窯元(渋草、山田、小糸)の一つ、小糸焼をお土産にいただきました。メンバーに感謝!
 
 
無名異焼(紫雲堂玉山窯)〜新潟県佐渡市
【かつては止血や中風に効くとされた金坑に溜まる不思議な朱泥を原土にし、
 高温で焼き上げる。原料が赤いため、釉薬をかけなくても赤肌に仕上がる。
 金属なみに固く丈夫なうえに、使い込むほどに艶光りする。】
 
 
 
 
能瀬復帰、野呂最終日参加で時間差はあったが全員集合。茨城編から3年ぶりの本編旅行となった新潟佐渡編。旅行中は折しもフェーン現象で38度。北海道人には過酷な旅であった。新潟と言えば佐渡、佐渡と言えばもう無名異焼しかないのである。欲しかった一品。窯元の旧相川町でなく、なんと佐渡汽船ターミナル売店(両津)で極上品をゲット!
 
 
赤膚焼(大塩昭山窯)〜奈良県奈良市
【五条山一帯の、鉄分の多い土を使う赤らんだ肌をもつ焼き物。「奈良絵」と
 呼ばれるほのぼのとした人物や家屋が描かれ、さらにまろやかな乳白色の
 釉薬がおだやかな雰囲気を作り出すのに一役買っている。】
 
 
 
 
第2回無計画旅行(京都・奈良・広島・沖縄編)に掲載しているが、旅先では未購入。群馬編の後、ネットで陶器をいろいろ調べているうち、どうしても欲しくなりネット買い(汗)。便利な時代です。旅自体は国語科の修学旅行コース。その後、メンバー3名で沖縄へ。もちろん、焼き物などには興味も関心も無い時代だったので、今後さらに、京焼や壺屋焼などを購入しなければならない(汗)。
 
 
■中国・四国・九州地方
砥部焼〜愛知県砥部町                         
【江戸中期に磁器に転換。地元でとれる陶石を用いた温かみのある白肌に、
 大胆な手描き文様の呉須の絵付けが特徴。文様は意匠化された草花で、
 器は厚手で重みがあり実用的で、使い勝手がよい。】
 
 
 
 
愛媛・高知編で購入。結婚後の初国取だった。参加する際、萩焼の珈琲カップがお気に入りの家人から、四国の焼き物のカップの購入を頼まれた。以後、無計画旅行ではその県の代表的な窯元の珈琲カップを買うように。松山市内観光を終え、高知へ鯨を求めレンタカーで出発。途中、砥部町の焼き物センターで選びまくり(米谷談)ました。
 
 
萩焼〜山口県萩市
【焼き締まりの少ない柔らかな土味と高い吸水性をもつので、長年使って
 いるうちに水分が浸透し「茶馴れ」という色彩の変化を見せる。器の形や
 装飾が簡素で絵付けは無い。土と釉薬と焼成法のみが特徴。】
 
 
 
 
長男二歳、次男六ヶ月で家事育児のために欠席の山陰編(山口・島根・鳥取)。パピも人生の賭けに出て欠席のため、メンバー3名の旅になってしまった。焼き物はメンバーからお土産として、鳥取の砂と一緒にいただいた。迷惑かけただけでなく、旅先の珈琲カップを集め始めてまだ間もないのに、それを覚えていて買ってきてくれたメンバーに心から感謝。
 
 
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